和歌山県には白浜、椿、龍神、湯峰、勝浦などなど有名な温泉がありますが、まだ50周年そこそこながら関西最強の炭酸鉄泉をうたっている温泉もあります。
和歌山市の花山温泉です。
花山温泉は阪和自動車道・和歌山ICから南に約1kmと言う好立地にあります。
本当にいつでも行ける温泉って感じですね。
私の知り合いも花山温泉で当時の上司であるデブダヌキと出くわしたとか。
温泉で知り合いとは会いたくはないですね。
近くには貝塚もあります。
花山温泉は源泉かけ流しの非常に濃い温泉となっております。
湯が黄土色に濁っており、湯船の底どころか中も見えません。
(公式では赤褐色とうたってます)
そのため底だけでなく、入浴客の足も見えないため、移動する際は注意する必要があります。
ここまでは、有馬温泉の金泉と似ています。
しかし、この温泉は放っておくと固まってしまうらしく、毎週木曜日は定休日にして、浴槽の付着物をはがし取ってるのだとか…。
なかなかのツワモノの予感です。
冒頭では50周年と書きましたが、平安時代にも存在した温泉とされています。
地震か何かあった際に詰まってしまい、固まって自噴しなくなったんじゃないでしょうか。
浴槽はいくつかに分かれており、主なものは26度の源泉風呂、37度の低温風呂、39度の露天風呂、41.5度の大浴場(大浴槽)となっております。
源泉以外は加温はしていますが、加水も循環もなしとなっております。
全てかけ流し温泉です。
水道水による普通の風呂もあります。
帰りにここで温泉の成分を落として行くのが吉です。
そうしないと体が鉄臭くなる可能性があります。
おすすめは断然、37度の低温風呂。
低温風呂のふちに頭を置き、足を浮かせて寝転がればいつまででも入っていられそうです。
しかし、この低温風呂は非常に狭く、3人も入ればいっぱいです。
2人ぐらいでちょうど良い広さです。
39度の露天風呂でさえ熱く感じることもあります。
そうなると41.5度の大浴場(大浴槽)は完全に熱く感じます。
逆に26度の源泉風呂は冷たく、冬などでは常連の方でも厳しいようです。
足先から入り、体を慣らしていきましょう。
洗い場のカランとシャワーは温度調整ができません。
決められた温度の湯が出るだけです。
水も出せません。
これは少し不便ですね。
泉質は「含二酸化炭素・鉄(Ⅱ、Ⅲ)-カルシウム・マグネシウム-塩化物温泉」。
沸き出し時は透明ながら空気に触れると鉄分が赤く変色します。
炭酸カルシウムは固まってしまい湯船にこびり付いています。
黄土色の温泉ですが、個人的には有馬温泉の金泉よりも濁って見えます。
透明度が低いです。
顔を洗うと分かりますが、味は苦いです。
人工のジャグジー風呂のような感じはありませんが、日本有数の炭酸濃度を誇り自噴しています。
断然おすすめな低温風呂ですが、激熱になったのを経験したことがあります。
その日は低温風呂に誰も入っていないのを確認し、いち早く入浴スペースの確保に向かいました。
それで、足を浸けたとたん「あっつ」となりました。
それで誰も入っていなかったわけです。
さすがに従業員に知らせに行った人がいたらしく、温度計を持ってきました。
従業員に協力した入浴客によると46.5度だったそうです。
一部の入浴客から
「火傷する」→「火傷した」
との訴えが従業員に寄せられます。
その後、低温風呂に設置されている温度計が浴槽から出ていたことが判明しました。
それで温度の自動調整ができなくなったのです。
従業員から
「1度下がるのに1時間かかる」
と言われ、入浴客らは、
「子供が入るかもしれないから掲示が必要だ」
と意見し、
「高温のため入浴できません。申し訳ございません」
と言う掲示がされました。
また、そのとき従業員から女湯の露天風呂のボイラーの調子が悪いとの情報も得られました。
その後は、常連による話に花が咲きます。
施設の老朽化が話題になったため、
「200円値上げしてから、入浴客が半分になった」
「いや、その時間帯は値上げしてない。昼の2時ぐらいの客は明らかに減った」
などなど意見が寄せられます。
まあ、正直なところ、減ったそうですが、よく入ってます。
泉質だけでなく、立地が良いのも効いてるようです。
しかし、夜以外の時間帯は例え200円安かったとしても高く感じますので、常連客から不満が出るのは理解できます。
温泉が黄土色に濁り、底が見えない花山温泉。
関西最強をうたっているだけあり、お値段も高め。
ここの温泉は昔に固まってしまったのか、出なくなったことがありました。
そのため掘削はしましたが、現在は強力な炭酸ガスの力でで自噴しております。
自噴の様子は大浴場へ向かう廊下で見ることができます。
和歌山ICのすぐ近く、文字通り近場の温泉。
関西最強をうたう非常に濃い温泉です。
一度いかがでしょうか?